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機関紙第158号(抜粋)発行=2022年10月1日

県立神奈川近代文学館

機関紙「神奈川近代文学館」158号から当館の情報を抜粋します。詳しくはホームページをご覧いただくか、当館までお気軽にお問い合わせください。
★機関紙は1部100円、ミュージアムショップ・郵送で販売しています。

〈158号 寄稿など〉
【寄稿・川端康成展】
でたらめに書くための修練-堀江敏幸
【寄稿・川端康成展】
生きてゆくために-田中慎弥
【展覧会場から・川端康成展】
「伊豆の踊子」旅芸人との交流
【連載随筆】
行く先々で俳人と③ 古沢太穂-復本一郎
【神奈川とわたし】
“富士山うら”の家-黒田夏子
【所蔵資料紹介42】
獅子文六 宮田重雄宛書簡(二)


神奈川近代文学館 第158号(抜粋)
発行=2022年10月1日

〈記事〉

◎「没後50年 川端康成展」を開催

 秋の特別展として10月1日(土)から11月27日(日)まで、「没後50年 川端康成展 虹をつむぐ人」を開催する。編集委員は荻野アンナ理事。公益財団法人川端康成記念会の特別協力。茨木市立川端康成文学館、公益財団法人日本近代文学館の協力。新潮社ほかの協賛。

 「伊豆の踊子」「雪国」「千羽鶴」「山の音」などの代表作で知られるノーベル賞作家・川端康成。初期には〈新感覚派〉の一員として先鋭的な作品で知られ、評論、ドキュメンタリー、中間小説、少年少女小説など、長い作家生活で幅広いジャンルの作品を手がけた。変幻自在な筆でつむいだその物語は、驚くべき多様性・多面性に満ちている。また川端は、日本ペンクラブの会長を17年間務めるなど、多くの文学団体で中心的役割を担った文壇人でもあった。本展では、貴重資料の数々とともに、〈川端文学〉、そして〈人間・川端康成〉の豊潤で多彩な世界を紹介する。

 会場は編年体による7章の構成。冒頭に序章を配し、大阪に生まれ、早くに肉親を喪って孤児となった生い立ちを紹介。前半の第1~4章では、帝大在学中に新進作家として出発し、卒業後に横光利一らと「文芸時代」を創刊、以来作品ごとに異なる文体や表現方法を駆使し、〈奇術師〉の異名で呼ばれた、戦前の川端の軌跡を辿る。戦後にかけて完成させた「雪国」「名人」や、新人発掘の名手と言われた批評家としての側面もとりあげる。後半の第5~7章では、故国の敗戦と知友たちの死を経て、作家として「日本の美の伝統」を受け継いで行く決意のもと、戦後日本と向き合った川端の文業を展観。大家となったのちも、「みずうみ」「眠れる美女」などの挑戦的な作品を生み出し、国際的にも評価を高めていく。末尾の終章では、ノーベル文学賞受賞とその死までを辿る。

 主な出品資料は、「禽獣」「雪国」「名人」「千羽鶴」「山の音」「眠れる美女」などの原稿。日記、創作メモ、書などの自筆資料。横光利一や菊池寛らの来信及び諸家あて書簡。古賀春江「煙火」ほか旧蔵の美術品、愛用の机辺の品々など。総点数は約400点。

◎コーナー展示「夏目漱石特別コレクションから」を開催

 コーナー展示「夏目漱石特別コレクションから―漱石あて絵はがきを中心に―」を開催する。12月3日(土)から2023年1月29日(日)までの常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち 第1部 夏目漱石から萩原朔太郎まで」、2月11日(土・祝)から3月26日(日)までの同展「第2部 芥川龍之介から中島敦まで」と同時開催。なお、1月30日(月)から2月10日(金)まで展示館は展示替・メンテナンスのため休館、閲覧室は特別整理期間のため休室する。

訃報

江森國友氏
4月9日死去。89歳。1982年4月から2011年3月まで評議員を務められた。

〈資料受贈報告〉

◆小畑雄嗣氏から、吉田健一旧居写真3枚。
◇渡瀬圭子氏から尾崎一雄文庫追加として、尾崎「まぼろしの記」「小林秀雄―志賀直哉をめぐって―」原稿、「梅白し単線の駅汽車発す」「落葉して富士見ゆるこの庭となりぬ」「雲無心以出岫」「蟷螂の卵も焼かれ夕焚火」「冬ざれの庭にものゝ芽ひそとあり」ほか色紙、来訪した大岡昇平、尾崎士郎、佐野周二、島崎雪子、高見順、檀一雄らの揮毫した寄書帳、井伏鱒二「あの山は誰の山だどつしりとしたあの山を見よ」、宮本百合子「うららかな春はきびしい冬のあとから来る可愛い蕗のとうは霜の下で用意された」色紙、内山雨海、三田康による渡瀬氏肖像画、鈴木信太郎画「紫陽花といちぢく」、山高登「由比ケ浜寸景」ほか版画、「飯野農夫也版画集」、「五百旗頭欣一寺田政明木版詩画集」、尾崎作陶の抹茶茶碗、写真、著書など。
◆手嶋教之氏から、高山樗牛書「漸々之石維其高矣山川悠遠維其労矣武人東征不遑朝矣」軸1点。
◆志村有弘評議員から、長田秀雄「物言はぬ客」、水守亀之助「十数年の経験から 三つ子の魂」原稿、海音寺潮五郎「裾野遠く行くあと見えて青嵐富士の高嶺を吹き上り行く」色紙など20点、三四郎著『それからの漱石の猫』など図書3冊。
◆海堀周造氏から、海堀洋平宛小林秀雄書簡1通。
◇辻原登理事長から「卍どもえ」「隠し女小春」ほかの原稿、手入校正刷、草稿、創作メモ、執筆資料、大学での講演記録など。
◆荻田儷子氏から、英国留学中の夏目漱石に宛てた夏目鏡子書簡(1901年4月13日)1通。
◇森川那智子氏から橋本治文庫追加として、橋本の書簡、テレビドラマ「せい子宙太郎」のタイトルバックに使われた切絵原画、「懐かしのメロディー」「蛇の目のかげで・恋慕三味線」、民謡などレコードジャケットの切絵原画、「朝顔に象」「紫陽花に犬」「桔梗に鹿」「菊に猿」「水仙に寅」「薔薇に蝙蝠」などの「変わり花札」、「百人一首「天智天皇」」切絵、年賀状、ポスター原画など。
◆川村湊氏から『架橋としての文学日本・朝鮮文学の交叉路』。

 このほか今回も多くの個人、団体からご寄贈いただきました。

〈受入済資料〉

◆川西栄江氏寄贈川西政明旧蔵資料(本紙157号8頁参照)。
◆神西敦子氏寄贈神西清文庫追加分(本紙157号8頁参照)。
◆松本和子氏寄贈松本静泉宛庄野潤三ほか書簡(本紙157号9頁参照)。

*受入済資料は閲覧できます(本欄資料受贈報告の内、◆印の資料は受入済です。特別資料閲覧は事前手続が必要です)。

〈お知らせ〉

★下記の各行事につきましては、今後の状況により、中止、延期など予定を変更させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
最新情報については、ホームページでご確認ください。
*特に記載がない場合、14:00~、会場:展示館2階ホール。

◆川端康成展関連イベント◆

◎文芸漫談
■10月1日(土)
文芸漫談シーズン6 川端康成『雪国』
出演:いとうせいこう、奥泉光
料金:一般1,800円(友の会1,400円)

◎講演会
■10月22日(土)
「川端康成の小説万華鏡」
講師:荻野アンナ
料金:一般1,000円(友の会800円)

◎文芸映画を観る会(川端康成展記念上映)*会員制上映会
■11月4日(金)、5日(土) 各日13:30~
「伊豆の踊子」(1963年 日活 監督・西河克己 原作・川端康成)
料金:一般800円(友の会600円)

◎朗読会
■11月12日(土)
『掌の小説』(川端康成作)から
出演:竹下景子
料金:1,200円(友の会1,000円)

◎講座
■11月26日(土)
「川端康成 魔界の文学」
講師:富岡幸一郎
料金:一般800円(友の会600円)

◎ギャラリートーク
■会期中の毎週金曜日
会場:展示館1階エントランスホール
参加無料(要展示観覧料)

◆そのほかのイベント◆

◎文字・活字文化の日関連記念行事
■10月27日(木)
展示観覧料無料、抽選でプレゼントあり。川端康成展ギャラリートーク(14:00~、参加無料)。

◎かなぶん連句会 「刈り刈りて夏草の巻」
■10月29日(土) 13:30~
選者:小島ゆかり、辻原登、長谷川櫂
後援:月刊「望星」
参加無料(要事前申込)

◎私の本について話そう
■12月10日(土) 13:30~
「『連作小説館』と『世阿弥最後の花』」
朗読とトーク:藤沢周
料金:一般800円(友の会600円)

〈館の記録 7月-9月〉

■7月8日(金)、9日(土)、文芸映画を観る会を開催。「細雪」(原作:谷崎潤一郎、監督:阿部豊)を上映。
■7月9日(土)から「夏の文学館スタンプラリー2022」がスタート(~9月25日)。
■7月21日(木)、中区・西区の博物館と共催の「WEBで開催!ミュージアム・ミッション2022」がスタート(~8月31日)。
■7月23日(土)、神奈川県高等学校文化連盟図書専門部と共催で第10回ビブリオバトルと第9回かながわ高校生POPフェスタを開催。
■7月30日(土)、企画展「堀内誠一 絵の世界」オープン。会期は9月25日(日)まで。
■8月5日(金)、県立総合教育センターと教員のための「国語の授業づくり研修講座」を共催。庄司達也氏が「教科書教材の新たな視点」を講義。
■8月5日(金)、かなぶんキッズクラブ「紙芝居がはじまるよ!」を開催。18日(木)、19日(金)には「子ども映画会」、27日(土)には「絵本であそぼ!」を開催。
■8月9日(火)、DVD上映会「被爆とわたくし」(ビデオ出演:林京子、黒古一夫)を開催。
■堀内誠一展記念イベントとして、9月11日(日)に堀内花子氏によるトーク「絵を愛した父」を開催。聞き手は本展キュレーターの林綾野氏。9月17日(土)には巖谷國士氏による講演会「堀内誠一 絵の旅・文の旅」を開催。
■9月23日(金・祝)、花音朗読コンサート「岡本かの子の世界」を開催(当館共催)。

〈掲示板〉

■大佛次郎記念館 講演会
10月30日(日)、当館中会議室で開催。上田誠二氏の講演会「ジャズで語ろう!大佛次郎の昭和モダン」。申込は同館HP。問い合わせは同館(電話045-622-5002)。当館後援。

■大佛次郎研究会 第36回公開発表会
11月27日(日)、当館ホールで開催。中村健氏「大佛次郎、始動する~創作とメディア展開~」と小池敬吉氏「大佛次郎をさがしてみよう。あなたの大佛次郎がきっとみつかる」の研究発表がある。資料代500円。問い合わせは大佛次郎記念館(電話045-622-5002)。当館後援。

■第121回鎌倉漱石の会 漱石忌例会
12月4日(日)、北鎌倉の円覚寺塔頭・帰源院で開催。藤本秀子氏 「第五高等学校と夏目教授」、中島国彦氏「『明暗』を読む」の講演がある。問い合わせは同会事務局・菅佐原さん(電話080-5533-2250)。



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