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機関紙第161号(抜粋)発行=2023年7月15日

機関紙「神奈川近代文学館」161号から当館の情報を抜粋します。詳しくはホームページをご覧いただくか、当館までお気軽にお問い合わせください。
★機関紙は1部100円、ミュージアムショップ・郵送で販売しています。

〈機関紙161号寄稿など〉
【寄稿・「おまけ」と「ふろく」展】
何だってキープオン熱量。―みうらじゅん
【寄稿・吉屋信子没後50年】
少女小説の源泉――吉屋信子から氷室冴子、今野緒雪へ―嶽本野ばら
【展覧会場から・「おまけ」と「ふろく」展】
野球カードとカバヤ文庫
【神奈川とわたし】
横浜、最後の夜―四方田犬彦
【連載随筆】
63年間を振り返って② 児童読物作家、、、、として―山中恒
【所蔵資料紹介45】
荻原井泉水宛 久米正雄書簡

https://www.kanabun.or.jp/webshop/organ-webshop/


神奈川近代文学館 第161号(抜粋)
発行=2023年7月15日

〈記事〉


◎「『おまけ』と『ふろく』展」を開催

 夏の企画展として、7月29日(土)から9月24日(日)まで「『おまけ』と『ふろく』展 子どもの夢の小宇宙」を開催する。小学館、トーイズの協力。実業之日本社ほかの協賛。
 お菓子のおまけは、1922年(大正11)に発売された栄養菓子グリコによって広く定着した。一方、明治から大正時代にかけて数多く創刊された子ども向けの雑誌には、双六や、絵柄の紙を切り抜いて組み立てる組上絵を応用した紙のおもちゃが付き、ふろくと呼ばれるようになった。販売促進の重要な役割を担ったおまけとふろくには流行がいち早く取り込まれ、少年少女の夢と憧れをかきたてた。昭和の初めにはグリコのおもちゃ(おまけ)の種類が増え、ふろくも従来の枠を超えた大型組立ふろくや緻密な加工が施されたものが登場し、ともに現代にいたるまで独特な進化を続けている。本展では、主に明治から昭和にかけて世に出たおまけとふろくを通して、少年少女を取り巻く世相の変遷をたどる。
 主な出品資料は、戦前、戦後のグリコのおもちゃ、野球カード、カバヤ児童文庫などのおまけ。中原淳一らが人気を博した「少女の友」のふろくや戦前の大型組立ふろく、手塚治虫や横山光輝らの別冊漫画ふろく、小学館の学年誌や学研の「科学」と「学習」など各誌のふろく。現代のおまけとふろくとしてタイムスリップグリコやぐりこえほん、「幼稚園」のふろくなども紹介する。総点数は約400点。

https://www.kanabun.or.jp/exhibition/18462/

◎秋の特別展は「井伏鱒二展」

 9月30日(土)から11月26日(日)まで、特別展「没後30年 井伏鱒二展 アチラコチラデブンガクカタル」を開催する。編集委員は絲山秋子氏。市井の人々の哀歓に寄り添った作品で、多くの愛読者を持つ作家・井伏鱒二。館蔵の「井伏鱒二資料」のほか、ふくやま文学館をはじめとする関連施設所蔵の貴重資料を一堂に展観する。

◎国立国会図書館「N‌D‌Lサーチ」に書誌データを提供

 国立国会図書館の運営する検索サービス「N‌D‌Lサーチ」に、当館O‌P‌A‌Cで公開済みの図書、新聞・雑誌タイトルの書誌データを提供。同館のサイトを介して当館蔵書情報へのアクセスが可能となった。

◎辻原登理事長を再選

 5月24日(水)の評議員会における理事改選をうけ、辻原理事長を理事の全員一致により理事長に再選した。同時に長谷川櫂副理事長、清原康正専務理事も再選。また、新たに秋山理砂氏、関谷裕子氏、平山周吉氏を評議員に、松森繁氏を監事に選任。志村有弘評議員と竹口秀夫監事の退任を承認した。

〈資料受贈報告〉

◇清水慎弥氏から、いぬいとみこ「アンズホテルとアリのポンス」ほか原稿、「木かげの家のこびとたち」ほか草稿、創作メモ、ノート、手帳、執筆・関連切抜、写真など。
◆岸宣夫氏から、堀田善衞文庫追加として、『堀田善衞全集』関連の大江健三郎「優情」「典型的人間、典型的文学者」原稿。
 2022年度出版社からの新刊定期寄贈は、岩波書店から図書72冊、雑誌36冊。講談社から図書311冊、雑誌21冊。集英社から図書171冊、雑誌29冊。新潮社から図書180冊、雑誌36冊。筑摩書房から図書93冊。中央公論新社から図書181冊、雑誌24冊。文藝春秋から図書218冊、雑誌34冊。

 このほか今回も多くの個人、団体からご寄贈いただきました。

〈受入済資料〉

◆故・西條八束氏寄贈西條八十文庫のうち原稿、自筆資料、印刷物など。(本紙90号1頁参照)。
◆瓜生扇氏寄贈瓜生鉄二旧蔵自由律俳句関連資料(本紙141号8頁参照)。

*受入済資料は閲覧できます(本欄資料受贈報告の内、◆印の資料は受入済です。特別資料閲覧は事前手続が必要です)。

〈お知らせ〉

★下記の各行事につきましては、今後の状況により、中止、延期など予定を変更させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
最新情報については、ホームページでご確認ください。
*会場は、Ⓐ=展示館2階ホール、Ⓑ=展示館2階中会議室です。

◆「おまけ」と「ふろく」展関連イベント◆

◎記念対談
■9月9日(土)Ⓐ14:00~
「学年誌の付録にみる子ども文化史」
出演:野上暁、徳山雅記
料金:一般1,000円 (友の会800円)

◎記念講演会
■9月18日(月・祝)Ⓐ14:00~
「コレクションの楽しみ」
講師:北原照久
料金:一般1,000円 (友の会800円)

◎スライドトーク(展示解説)
■8月27日、9月10日、24日(いずれも日曜日)各日14:00~ 
会場:展示館1階エントランスホール/参加無料(要展示観覧料)

◎かなぶんキッズクラブ
参加無料・要事前申込・先着順

①「紙芝居がはじまるよ!」
■8月4日(金)Ⓑ10:30~
「人魚ひめ」「はらぺこねこちゃん」「ざしきわらしほーいほい」「まほうのふで」
出演:山下康(横浜紙芝居普及会)

②「子ども映画会」
■8月17日(木)、18日(金)Ⓐ10:30~
「アリババと40人の盗賊 『アラビアン・ナイト』より」「ともだちや」「母をたずねて三千里」

③「絵本であそぼ!」
■8月26日(土)Ⓑ10:30~
「しらゆきひめ」「りんごがドスーン」「もういいかい」ほか
出演:よこはま文庫の会

◆その他のイベント◆

◎DVD上映会「被爆とわたくし」
■8月9日(水)Ⓑ13:30~
ビデオ出演:林京子、黒古一夫
参加無料・当日先着順

〈館の記録 3月-6月〉

■3月17日(金)、Instagramの公式アカウントを開設。
■3月29日(水)、かなぶんキッズクラブ「紙芝居がはじまるよ!」(出演・山下康氏)、30日(木)には「子ども映画会」を開催。
■3月31日(金)、観桜の会を開催。理事、評議員、文学館懇話会会員、支援する会会員、マスコミ関係者などが懇談。
■4月1日(土)、特別展「生誕120年 没後60年 小津安二郎展」オープン。前日に内覧会を開催。会期は5月28日(日)まで。会期中記念イベントを開催。4月15日(土)、トークと講演「岡田茉莉子さんに聞く――小津監督の思い出」(出演・岡田茉莉子氏、平山周吉氏)。29日(土・祝)、30日(日)、 上映会『晩春』(監督・小津安二郎)。5月6日(土)、7日(日)、上映会『秋日和』(原作・里見弴、監督・小津安二郎)。12日(金)、13日(土)、友の会限定ギャラリートーク(解説・築山秀夫氏)。13日(土)、活弁付き無声映画上映会『突貫小僧』『和製喧嘩友達』(活弁・澤登翠氏、解説・築山秀夫氏)。
■4月20日(木)、展示館1階喫茶室で鮨喫茶すすすが営業開始。
■5月12日(金)、神奈川文学振興会第30回理事会、24日(水)、第13回評議員会を開催。評議員会では任期満了に伴い、評議員、役員を改選。
■6月1日(木)、8日(木)、友の会行事として「茅ヶ崎文学散歩」を実施。13日(火)、「横浜文学散歩」を実施。
■6月3日(土)、企画展「本の芸術家・武井武雄展」オープン。会期は7月23日(日)まで。会期中記念イベントを開催。6月17日(土)、講演会「武井武雄、その生涯と芸術」(講師・山岸吉郎氏)。終了後、友の会の集いを開催。7月2日(日)、ワークショップ「豆絵本づくり講座 ~ウォルター・クレイン作『かわいいアン女王』のハードカバー豆絵本をつくる~」(講師・田中栞氏)。9日(日)、ワークショップ「紙版画講座 ~武井武雄の絵柄でカラフルな紙版画をつくる~」(講師・城戸宏氏)。
■6月24日(土)、小林秀雄没後40年記念連続講演「小林秀雄は永遠に新しい!」(講師・苅部直氏、新保祐司理事)を開催。

〈掲示板〉

■島崎藤村忌
8月22日(火)、大磯町大磯の地福寺で行われる。問い合わせは大磯町観光協会事務局(電話0463-61-3300)。

■大衆文学研究会神奈川支部 令和5年度第3回研究例会

9月30日(土)、当館中会議室で開催。小柴俊雄氏の講演「ハマの文化って何だろう」 。問い合わせは同会事務局・阿部さん(電話090-2646-1206)。当館後援。

■舞台「玄海灘」(金達寿原作、玄海灘を上演する会主催)
8月30日(水)~9月3日(日)。調布市せんがわ劇場で公演。問い合わせは同会・二宮さん(090-3575-3617)。当館後援。



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